アイドルとアイドル

最近、「艦これ」が楽しいです(挨拶)。

さて、昨日だったかな。Twitterで「アイマスにおけるプロデューサーとはなんぞや」ってお題が出て来ましてね。 あとはAKBの総選挙の話題なんかもあったので、 割と話し尽くされてそうな話題ではあるけど、現在の視点で見るとまた違うなぁとというわけで、 Twitterでぼやーっと考えてみたわけですよ。んで、書いているうちにいくらかまとまったので改めて再構成。

さてWikipediaさんをいろいろ見てみるに「プロデューサー」の項とは「制作全体を統括する職務」とある。 音楽プロデューサーであればアルバムコンセプトから始まり作詞・作曲・編曲・演奏者・ジャケットデザインのデザイナーの手配やら、 プロモーションについて権限(その範囲は場合によりまちまちだろうけど)を持つのだろうし、 また、現在アイドルのプロデューサーといって多くの人が思い浮かべるであろう秋元康氏の項をみると、彼が
「自分はピカソになりたい広告代理店マン。でもピカソになりたいと思った時点でピカソにはなれない」
と語った事があるとも書いてある。
というか、よく見ると「プロデューサー」の項にも書いてあった。 「要するに、敏腕な営業マンである。」

ただし、特に無印のアイマスにおけるプロデューサーというのはマネージャー的な要素が強いので (無印は開発当初マネージャーだったというのをどこかで読んだ気がする)、 ニュアンスとしては多少異なるのだろうけど、ここはあくまで「プロデューサー」にこだわって行きます。 (アイマス2に関しては資金の制約の中である程度戦略的に営業なりライブなりをこなさなければいけないという点ではより「プロデューサー」になっていると言えそう。

さて広告代理店マンにしろ営業マンにしろ、要は売る商売なわけです。 で、アイドルのプロデューサーの場合、その商品は何かっていうと「アイドル」だよなーと。 いや、アイドルのグッズとかを売る事を考えれば「アイドルというブランド」なのかもしれない。

で、ここでもうひとつ。何を売るかと同時に大事であろう事は「誰に売るか」だろうと。

そう思ってふと思い当たったのが、秋元康氏が正月のTV番組でこんな意味の事を言っていた事。
「アイドルの冠番組っていうのはファンに向けての物なんです。でもSMAPはそれをお茶の間の物にした。これはすごい」
そして、その秋元氏の手がけるAKBは「会いにいけるアイドル」というある種ファン向けを先鋭化したコンセプトなんですよね。 「ファン向け」と「お茶の間向け」を明確に分ける人だからこその発言でありコンセプトなんだろうなと。

でも国民的アイドルとは逆の方向性だったはずのAKBというブランド自体は「お茶の間」にも認知させる存在になった。 それは何故かって所がプロデューサー的には肝心なわけですが、残念な事に自分はアイドルウォッチしているわけでもないのでよくわかりません。 でも嗜好が多様化して「国民的アイドル」が生まれにくくなって以降、アイドルといえばグループって感じもしなくもないのは、 単純にメンバーの中から好みのアイドルを選べるという要素の他にも個々を薄めつつ多人数の華やかさを持つグループとしての看板が大事なのかなという気もします。

で、アイマスです。ハロプロが流行りの時代にもともと9(10)人という多人数で始まったアイマスですが、 春香と千早……というか「太陽のジェラシー」と「蒼い鳥」という曲はもう少し前の歌謡曲の時代のソロアイドルを意識していたと思います。 しかし、その後ファンの中で「みんないっしょ」という空気が強まり、アイマス2では団結の名の元3人ユニットのみのプロデュースになり、 アニメではその春香が「みんなといっしょに歌いたい」という答えを出し、 そしてシンデレラガールズを経て、AKBを意識したであろう765シアターという舞台を持つミリオンスターズが出てきた。 それぞれの理由は1つではなく複雑にからみ合ってはいますが、結果として時代に沿っているのかなという気がします。

ちょっと出発点からだいぶ話はそれてきたというか、 わざわざblogの記事にする程かって気もしてきましたが、まとめに入りましょうw

アイマス、あるいはリアルのアイドル達が今後どうなるのかはわかりませんが、 その変化は「昔のアイドルのテイスト」に魅力を感じていた私のような人にとっては「違う」方向性なのかもしれません。 「アイマスのアイドル」というクローズドな所に架空の物だからこその魅力があるのも事実です。 でも若い人にとってアイドルといえばAKBというのであれば、 「アイドルのゲーム」であるアイマスもその程度や形はともかくそのテイストを取り入れて行くのは自然だと思っていますし、 今後長く続けていくためにはそうであって欲しいと思います。

20年後30年後、アイマスシリーズを振り返ると半世紀の現実のアイドルの歴史が透けて見えるのもまた楽しそうじゃないですか。

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