写真の撮れるボディーキャップ計画
さて、ちょっと前に東京に何度か行った時の話。ここにも書いたようにAE-1と50mmF1.8の組み合わせを持っていったのだが、コンパクトな組合わせとは言え、パソコンのキャリングケース転用のかばんではそのままでは入らない。そこでばらした状態で持っていたのだが、いざ撮る段になると立ったままでかばんからボディーとレンズをだして組み合わせて・・・なんて事になると、時間がかかってお気軽に撮れない。もちろん、コンパクトカメラを持っていけばいい話であるがAE-1と2台持っていくのはきつい場合があるし、かといって安物コンパクトカメラだけではここぞという被写体に対しては力不足。かといってそこそこしっかりとしたコンパクトカメラを買うお金はない。そこで、考えた。 AE-1に安物コンパクトカメラの小さいレンズをつけられないものか パンフォーカス・固定絞りなら難しいメカニズムもいらないし、なにも考えずに撮れるという利点もある。画質はそこそこだろうがここぞという被写体ではレンズをつけかえればよい。おお、これはおもしろいかもしれん。
しかし、世の中そー甘くはない。近頃のコンパクトカメラは薄いので、光学系をそのまま一眼レフに移植したんではミラーとぶつかってしまう。手持ちのコンパクトカメラをばらした3群3枚の光学系に凹レンズを組み合わせて上手くいかないかと試したが、なかなかうまくいかない。そこで昔のわりとでかい安物コンパクトカメラでなにかないかと探していて見つかったのが、先日買ってきた200円のコンパクトカメラである。しかし、ぱらしてみたら光学系はレンズ1枚だった。つくりから予想はしていたがちょっとがっかり。カメラ側フィルム面がおもいっきり湾曲しているので、そこそこうつるのだろうけど、フィルム面が平面の一眼レフに転用した場合はおそらくすばらしく周辺の解像度が落ちるに違いない。しかし、焦点距離は43mm程度で、これだとAE-1のフィルム面-マウント面の距離にほぼ一致するのでミラーにもぶつからないし、固定も楽そうである。
というわけで、このレンズを使って制作開始。最初はボディーキャップをそのまま改造するつもりだったが、意外と厚みがあって加工が大変そうなのと、1個しか手持ちがないので失敗すると面倒だというのとで、結局マウントをプラ板で自作。見かけは悪いがとりあえずボディーにきちんとつくものが出来た。
次は絞り。レンズそのものは実測F3.7程度だがそれではピント合う範囲が狭い上に画質的にも悪くなる。実際、元のコンパクトカメラでもF11~16程度に絞って使っている。しかし、できれば明るいにこしたことはないし、逆にもっと絞って画質をキープするのもありだ。そこで絞りを交換で変更できるようにすることにしたが、結局さらに欲が出て2段の絞りが切りかえられるようにすることに。最近出たコニカの使いきりフィルムと同じ発想である。試行錯誤の現物合わせでいまいちスマートな設計ではないがなんとか完成。ファインダーで見ただけでも写りはめちゃくちゃなのはわかるが、とりあえず写るのは間違いない。
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