部屋のダンボールの中からPC-98用のマウスが出てきたので、
ちょほいと語ってみようかなと。
上の写真のマウス、丸いほうがELECOMのELLIPSTONE(M-98ES)、
後ろに切れて写っているのがNEC純正(PC-9821Xs付属品)。
当時のPC-98用マウスといえば同じELECOMのEGGシリーズが定番でしたが、
ELLIPSTONEはWindowsの普及し始めた頃に合わせてそれより廉価なシリーズとして出てきた記憶があります。
200カウント固定(当然ボール式マウスです)で色もグレーで味気なく、
EGGマウスに比べると廉価版然はしていましたが、
形状そのものは左右非対称で大型化されたボタン、
EGGマウス以上に丸い形状などもあって、EGGマウスより使いやすい部分もあった気がします。
というかホイルつければ今でも通用しそうな形状。
で、このELLIPSTONEですが私が初めて買ったマウスだったりします。
その時のパソコンは中古購入でWindowsなんか動かなかったので、目的は当然お絵かき。
当時はペンタブなんて高級品でお絵描きと言えばまずマウスを買ってくるものでした。
スキャナも高級品だったのでラップスキャンと言って下絵の上にサランラップをおいて
マジックでトレスしたものをディスプレイにはりつけてさらにマウスでトレスするなんて事をしていたものです。
そして、解像度は基本640×400で4096色中16色(2画面連結で640×800なんてのもありましたが)。
16色しかないので、それなりに綺麗な絵を描こうとするとディザリングや手打ちのジャギ取りを駆使し、
いわゆるドット打ちに近い技量が要求された時代でした。
で、そんな感じで懐かしんでて、ふと思ったわけです。
「この間やってた動画の改変と変わらないなぁ。」
750フレームを1枚ずつPainterで改変する作業と、
まるちペイントで輪郭線のジャギをポチポチとドット打って滑らかにしていく作業。
やってない人からすると気の遠くなりそうな単純作業って点であんまり変わらない気がするんですよね。
そう考えると、「魔法のマッチ」は愛や執念の賜物ではなく、
PC-9801時代の16色CG描きの魂が作らせたものなんじゃないか……なんて思ったりもするのです。