ZEN Air CAN

ヘッドホンアンプとして利用しているNANO-D1。
しかし能率良いT3-01の組み合わせではボリューム位置が上げられず、 音量控えめの8~9時位の位置ではそれ以上の音量と比べるとどうにも1枚挟んだような遠い音になるという難点が。 (不思議とイヤホンの碧Lightだとそんなに気にならないのですが)
アッテネーターも試してみたものの音質の変化はあってこうじゃないなー感もあり、どうしたもんか……と。


定評のあるZEN DAC+ZEN CANに買い替えるか?とも思ったのですが、 いや、それならDACはNANO-D1のままでZEN CANだけ追加すると手もあるか?という事に。
ちなみにNANO-D1のRCAはボリューム連動の可変出力。なのでZEN CAN側のボリュームと合わせていい塩梅の所を探ることになるでしょう。

しかし、出力を上げるためにヘッドフォンアンプを導入する人は多いと思いますが、 出力を下げるためにヘッドフォンアンプ導入する 人はあまりはいない気もします。

で、そのタイミングでちょうどZEN Air CANが海外で発表。 ZEN CANの下位モデルとなりますが、どうせアンバランス接続だし、色がZEN CANより好みだしと国内発売を待っていたのです。
(T3-01でZEN CANにパランス接続するとこちらも出力が高すぎてギャングエラーとの戦いになるらしいし)

さて購入していざ開封。値段を差し引いてもグレーの樹脂筐体はチープ。
しかし予想通り、ブラックのフェイスは横のPMA-60とお揃いで良い感じですし、 PC周りに置くにはやはり合っている色だと思います。
それにうちではディスプレイボード下に押し込んでいるのでほとんど正面の黒しか見えないし。

ただ、前後のパネルには保護シートが貼ってあるのですが、 これの糊が無駄に強く、剥がす際に糊がべったり残って剥がすのに難儀。
樹脂だからシールはがし使うわけにもいかず……。洗剤つけてこすってると小キズだらけに……。
これから開封されるかたは、慎重に剥がすのをオススメするともにiFiにはぜひとも改善を提案したいところです。
(ZEN CANのヘアライン仕上げの前面パネルに合わせた粘着力だからなんではないかと予想)

ACアダプタは付属しておらず、USBの電源ケーブルのみ。
5V 2Aが必要ということで、手持ちのUSBのACアダプタを軽く試した感じ、 少なくとも劇的な差はなさそうだったので、とりあえず一番手近なモニタ(CS2420)の充電専用USBポートに接続。

で、NANO-D1→(RCA)→ZEN Air CAN→(アンバランス)→T3-01と接続した音なんですが、一言でいうとすっきりと聴きやすい音。
NANO-D1のヘッドホン出力と比較すると、キレ味や高音の余韻に関しては少なく劣る印象でやや低音よりのバランスに。 ただ、それでいて線が太くなった印象はほとんどなく、音像は広くなったように感じます。
当初の目的であったボリューム少し絞った時の音質についても改善され、 バランスよくオールマイティーに使えるようになった感じです。

ZEN CANと違ってA級アンプではないゆえの発熱の少なさも目論見通りで、狭いところに押し込んでいるのでありがたい限り。
ZEN CANならキレ味もあったのかなあと思わないでもないですが、ZEN CANは結構熱くなると聞くし、 正面黒がいい!とかいうとSignatureになるのでZEN Air CANの倍以上のお値段になってしまうわけで。

あとはRCAケーブルでしょうか……とりあえず手持ちのオーディオテクニカの1000円くらいの1mのケーブルでつなぎましたが、 普通に長すぎるなあというのもあり。でもそこにお金をかけだすとそれこそZEN Air CANにした意味がなくなる気も。

というわけでおおよそ目論見通りの効果があったのですが、同時にNANO-D1のポテンシャルの高さも感じた次第。 9年前の古い機種ではありますがさすがは当時7万円。(ちなみに自分は1年前にZEN DACより安いくらいの値段で買ってますが)
(音の好みの問題は別として)ボリュームの問題が起きないヘッドホンなら、NANO-D1のヘッドホン出力は今でも全然ありなんではないかと。

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