THE IDOLM@STER ORCHESTRA CONCERT ~SYMPHONY OF FIVE STARS!!!!!~

ついに来ましたアイマス初のオーケストラコンサート。 両日現地で鑑賞してまいりました。
今回はこのオケマスについてちょい長めに感想を語りたいと思います。


17年のアイマスの歴史の中で初のオーケストラコンサートというだけでも楽しみなんですが、 後でまた書きますがキャストがまた私好み。
それに加えて夏に配信で見たエースコンバットのオケコンが凄く良かったんですよね。
これはぜひ現地で見たいと。間違いなくここ最近で一番楽しみだった公演でした。

で、演奏の感想というよりかはまずは全体の話から
まず私は765ASでは春香寄りはるちは派ですし、デレの最推しは楓さんですし、ミリは歌織さんです。 この3人が1日目にまとめて出たというのがまず嬉しかったこと。

嬉しいというのを除いても、形はどうあれ如月千早、高垣楓、桜守歌織という歌姫3人の並びを実現したというのは本当に凄い事だと思います。
千早というカードを歌姫枠で切る時まず出てくるのは「青の系譜」でそこに楓さんと歌織さんは入ってこないんです。
ミリオンで一緒の千早・歌織さんの組み合わせですらデュオでの曲はまだないし、ライブでの歌唱も今まではたしかなかったと。
早見さん(楓さん)のライブ出演が貴重という点を除いても(いやまあそれが一番大きいとは思いますが)意外と切りにくいカードなんだと思います。

それが765AS、デレ、ミリをそれぞれ代表してこの3人を1日目に出す、さらには2日目のSide MからはAltessimoという布陣は オーケストラコンサートという理由があってこそ出来たものだと思うし、 それをMR的手法を用いてでも実際に実現したというのは本当に感謝しかありません。
オーケストラコンサートというと保守的なイメージではありますが、今回のオケコンに関してはアイマスの中でも実はかなり尖った企画なのではと思います。

甘奈に関してもキャラ的にもソロ曲的にもシャニではかなり上位にくるレベルで好みなので、ここに甘奈が入る点も嬉しい所。

さてようやく曲の感想ですが、まず第1幕の「FIVE STARS!!!!! ~星の交響曲~」
いざ言葉を紡ごうとすると「凄かった」と語彙力ゼロな感じになるのですが、 オーケストラ初心者向けにわかりやすい編曲というリクエストに対し、ベートーベンやブラームスを意識したという事らしいのですが、 なるほど納得のこれぞオーケストラ感という編曲でした。

第1楽章はREADY!!からのBEYOND THE STARLIGHTという安定のオープニング曲リレーですが、 編曲的にも違和感なくちゃんとオーケストラになってるー!というからの PRIDE STARで雄大さを見せてくるあたりの凄さ。PRIDE STARオケ映えしましたねぇ。 第1楽章以外でもSide M曲は骨太の編曲もあっていいアクセントになってましたね。

第2楽章は一言でいうと Anniversary強い SETSUNA BEATでもAnniversaryの強さを思い知っていたので、どこかで来るんじゃないかとは思っていましたが、チェロソロから始まるそれはその予想を超える強さでした。
またAnniversaryから流れ星キセキに移ってまたシームレスにAnniversaryに戻ってくる流れの見事さは、 なんとなく交響曲の主題を繰り返し使うあたりの文脈を思い起こしたりも。

第3楽章で一番印象に残ったのは NEO THEORY FANTASY 詳しくはないので的外れかもしれませんが映画音楽やゲーム音楽のオーケストラ的な雰囲気もあり、 とにかくTHEオーケストラな緩急の見せ場があるカッコよさ!!

第4楽章は第1楽章の対で締め曲を並べて第4楽章らしく最後は壮大に締める。 最後のDestinyはもちろんなんですがGlow Mapがいい仕事をしてた感じ。

全体を通すと第1楽章と第4楽章が始まりと締めという事で安定の選曲とアレンジで抑えつつの 第2楽章と第3楽章の面白さという対比が個人的に印象に残りました。

第2幕については編成にバンドも入ったり、原曲が元々オケだったり弦・ブラス・ピアノが印象的な曲だったりで、 両日とも印象がすごく変わるというよりかは「いつもより豪華!」という感じ。
特に歌唱ものは歌の強さに意識がそちらに引っ張られます。そういう曲を集めたという点はあるにせよやっぱり強いな歌という。
その中ではまず歌唱なしでかつ比較的原曲のオーケストラ分がないResonance⁺が面白かった。 今回選ばれたシャニ曲、メロディーが素直できれいな曲が多くて弦やフルートとの相性がいいんですよ。 言われてみればシャニ曲って曲数の割にそういう曲多いよなあと実感しました。

滝沢さんと貝田さんのパートはもう企画の勝利という一言に尽きます。 後で配信で見た滝沢さんの表情が楽しそうで良かったし、貝田さんのこいかぜも凄かった。

でアイドルまたは中の人の歌唱パートですが、担当がからむのであえて順不同で書きます。

まずは初めて聴いたAltessimo。
なるほどこの場に選ばれ2曲披露するだけのアイドルだと納得できる歌唱でした。
最初にも書きましたがほんとこのコンサート、ドリームチームです。

そして甘奈。
基本がユニットで絶対的歌姫不在のシャニの中であえてソロで抜擢された甘奈。 それ自体がそれだけで記事1本書けそうな程(書くか?)興味深い所なのですが、 色々考えるとこのタイミングではやっぱり甘奈とSweet Memoriesになるんですよ。

そしてその姿と歌唱は、昔のオケが生演奏だった時代の歌番組のアイドルを思い起こさせるものでした。 そうだよ。オーケストラであってもアイドル曲はアイドル曲だったよね……というのを思い出す1曲でした。

次に駒形さん。
vivid colorのオリジナルはオケが物足りない所があるので、 今回の強いボーカルを殺さずに盛り上がる所で盛り上げるオーケストラアレンジを得て最強曲になった感じです。

あと、vivid colorは好きな曲ではあるんだけど特にLTP、LTHあたりの初期ミリオンソロ曲にありがちな所でなんか紗代子に結びつかない所が個人的にあったんですよ。
今回、時を経てパワーアップした駒形さんの歌声でようやくvivid colorと紗代子が自分の中で結びついた気がします。

そして沼倉さん。
このオケコンで初恋は当然可能性はあるとは思っていましたが、組曲の印象が強すぎて響ソロあるのすっかり忘れていました……
モニターに歌詞を出したあたり、運営側も曲の知名度に対する不安はあったのかもしれませんが、 それでも出すだけの事はある強さを兼ね備えた安定感でいい選曲でした。

香里さんのハミングバードは今まで聴いた中で一番の力強さでした。
歌織さんのキャラもあってただ力強く歌えばいい曲ではないというのは解ってはいるのですが、 オーケストラのバックにしての生歌唱がそのリミッターを振り切った感もありました。 間違いなく今まで一番好きなハミングバードでした。

で、今井さんの蒼い鳥ですよ。

言うなら 蒼い鳥オブ蒼い鳥 オリジナルからしてオーケストラで今回の演奏も基本はそれに準じているように感じたので、 純粋に2022年の蒼い鳥を生で聴けるという体験だったわけです。
今井さんは今までのライブでも1日目と2日目で歌の表情を変えたりと細かく明確な意図を持って表現しているので、 果たして今日の蒼い鳥はどうなんだろう?という思っていましたが、 聴いたそれはもう圧倒的な力強さが加わった蒼い鳥(M@STER VERSION)そのものでした。

今もアーカイブ配信のそれとCDのオリジナルを聴き比べつつ書いてますがその印象は変わりません。
なんかうまく表現できないのですが、17年(+α)の時を経てパワーアップすると同時に17年経っても色褪せないと言いますか。
改めて、今井麻美そして如月千早という人、そして蒼い鳥という曲の凄さを思い知りました。

そして楓さんのこいかぜです。
楓さんに関してはもう望んでいたものが与えられたって事に尽きると思います。とにかく感謝です。

あくまでその上で……ではあるんですが、 今井さんや香里さんの歌唱、またデレ10thのこいかぜを聴いた後だと 早見さんの歌唱で聴きたかったというのもまた率直な感想です。

今井さんと香里さんが瞳の中のシリウスがデュオで歌うのを見てると、 今井さんと香里さんと早見さんの3人、 いや今井さんと早見さんのデュオでも一度オーケストラをバックに一緒に歌う姿が見たい聴きたいという欲が出てきてしまいました。
(歌う曲?千早・楓さんデュオならダンス・ダンス・ダンスがあるじゃない)

あと文字通りオーケストラをバックに歌うという物理的立ち位置っていうのも結構大事だなと。

さて、つい長々と書いてしまいましたが最後のオーケストラパート。 DRIVE A LIVEむっちゃ良かった 私がSide Mで数少ないわかる曲というのもありますが、まずとにかく楽しかった。 クラップもそうだし、特にDAY2での指揮者の和田さんのはっちゃけぶりといい、ラストに相応しい楽しさ。
しかも、ここで煽られたクラップがアンコールのM@STERPIECEでのクラップ自然発生に繋がるという所までおそらくは計算されているのではないでしょうか。すごい。

オーケストラ編曲としても、ラストらしく各楽器のソロパートが用意され、オーケストラの楽しさが詰まった感じがあります。
歌唱で圧倒された後にまたオーケストラたのしー!と戻してくるという役割も。
この1曲はいろんな意味で凄いです。

で、ちゃんとオーケストラコンサートらしく絶え間ない拍手でのアンコールの後のM@STERPIECE。
ラストがDRIVE A LIVEだった時点でなんどでも笑おう残ってるな、オーケストラ入る構成だし……と思ってましたが、 M@STERPIECEで来ましたかと。そういえばこの曲も普通にオーケストラ構成だった。

正直765かじってない方にとって申し訳ない気もしないでもないですが、M@STERPIECEは盛り上がらざるを得ないよねぇ……

振り返ればREADY!!に始まり第1幕の終わりがDestiny、そしてアンコールがM@STERPIECEですから、 5ブランドのお祭りながらやはり765にひとつの軸があるセトリでした。

アイマス17年の歴史の中で初めてのオーケストラコンサート。 それだけチャレンジングな企画だったのではないかと思いますが、 開催していただけた事に感謝します。
とにもかくにも非常に満足感が高い公演でした。

これを見たのがアーカイブ配信期間内でまだ見てないという方、 あるいはCD受注期間でまだ注文してないという方、 ぜひ購入してください。

また20周年くらいのタイミングで次があるといいな。 先に書いた通り、今度は今井さんと早見さんのデュオが見たいというのもありますし、花葉も聴きたいし、 また他の方のオーケストラバックの歌唱(太ジェラとか!)を見たいというのもあります。

・ ・ ・ ・

最後に。
配信見てほしいというのもあったので、 現地としての話はここまで控えめにしていたのですが、ここから現地としての感想を。

1日目はステージを正面に見る後方スタンド席で2日目は下手側スタンド席(半分よりちょい前くらい)だったのですが、現地の迫力は凄かったです。 配信見ていると演奏者一人ひとりにマイクつけているようで音は相当がんばっているようなのですが、 それでもAnniversaryやNEO THEORY FANTASYの迫力はやはり配信ではちょっと物足りない。

中の人組の歌唱の力強さは配信でもわかると思うのですが、現地だともっと凄く、アイドル組との差が広がる感じでした。 逆に言えばアイドル組の実在性という点では配信の方が(モニタもアップになるし)良いのかもしれません。

さらにいうと1日目より2日目の方がステージが近い分、 スピーカーからではないオーケストラの直接の生音がよく聴こえるため、繊細な所がより聴こえて良かったです。
スタンド席なのでただ近いだけではなく各奏者さんの動きもわかり2日目はその点でも楽しませていただきました。

そういう意味では生音で聴けるちゃんとしたホールで聴いてみたいという欲もありますね。
まあキャパの問題でチケット入手困難になるのはそれはそれで困るので悩みどころですが……

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