X-H2のちょっとしたレビュー

FUJIFILM X-H2購入記、使ってみての感想です。


まず、ボディー。
APS-Cミラーレスとしては大きなボディーですが、 EOS 7Dや90Dを使ってきた私からすると大きなグリップは特に望遠ズームを使う際はやはり安心感が違います。

そのグリップは バッテリーのサイズゆえか中指以下のグリップが太めで角張り気味なEOS 90D等と比べると握りやすい形状になっている反面、 人差し指・親指周りは指に合わせた形状になっている90Dの方がしっくり来るといったあたりで一長一短。

ボタン類に関してはX-H2はフォーカスレバーもセレクターボタンもあって前後2ダイヤルなので、 配置の違いによる慣れはあれど大きな不便はなさそうです。

私にとっては初めてのミラーレス一眼ですが、 EVFはさすが上位機種で見え味は良い上、 遅延も少なくて昔のミラーレス一眼と違ってカメラを振ってもほとんど違和感のないレベルになってます。

X-H2Sとは違いブラックアウトフリー連写とは行きませんが、それでも15コマ/秒。
レックビューを避けてライブビュー連写が維持できる低速連写にしても7コマ/秒の連写が出来るので、 ちょっと使った感じ、X-H2でも動体をファインダーで追うのに特に違和感はなかったです。

そしてEOS 7Dから90Dに換えて一番の不満点だったのがバッファの少なさでしたが、X-H2ではそこも問題なし。
CFExpressの速さも相まって、メカシャッターならロスレス圧縮RAW+JPG同時記録をしても気にならない。
そこはX-T5と比べても明確なメリット。

そのメディアスロットはCFExpressとSDのデュアルスロット。
個人的には同一規格のデュアルスロットの方が好みですが、 そもそも今までシングルスロットのカメラしか使ったことなかったので実質的には何も問題はありません。
普段はCFExpressに記録しつつも、SDカードは挿しっぱなしでメディア忘れ等のいざという時に備える形になりそうです。

しかし、知ってはいましたがCFExpressの発熱の凄いこと。
カメラとは直接関係ありませんがPCに繋いだカードリーダーに挿したままにしてるだけでむちゃくちゃ熱を持ちます。 どうやらこのへんメディアにもよるようなのですが、せめてアイドル時の発熱はもうちょいなんとかならんのか。

X-H2 + XF16-80mmF4 R OIS WR (1/400 F5.6 ISO125)
X-H2 + XF16-80mmF4 R OIS WR (80mm 1/400 F5.6 ISO125)

実際撮ってみるとぱっと見で見た目のいい画を出す印象。
4000万画素ローパスフィルタレスの威力か解像感があり、 デフォルトのフィルムシミュレーションのPROVIAもなんか色いいです。
なるほど富士の色がいいというのはなるほどこの事かと。

4000万画素ローパスフィルタレスの威力か解像感もあります。
これならデジタルテレコンによるクロップも実用的。

しかもこれだけの高画素化にもかかわらず高感度もむしろ良くなってます。
正直、4000万画素なんていらねー(とはいえX-H2Sは高い)と思っていましたが、これなら全然ありです。

X-H2 + Fringer EF-FX Pro Ⅲ + SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary (1/100 F5 ISO12800)
X-H2 + Fringer EF-FX Pro Ⅲ + SIGMA 100-400mmF5-6.3 DG DN OS Contemporary (100mm 1/100 F5 ISO12800)

APS-CのISO12800でここまで撮れるんだからいい時代になったものです。

AFに関しても被写体検出と広いAFエリアはEOS 90Dからだと感動できるポイント。 ただXF16-80mmF4だと、AF-Cはズーミングすると(ファインダーの時点でわかるレベルで)ピントを一瞬外す時があって、 向かってくる動体をズーミングしながら追うシチュエーションでは信頼性に欠ける面があります。

ただこの辺はどこかのレビュー記事ではSIGMAの100-400mmでは出るが、XF70-300mmでは出ないとあったり、 私が量販店の店頭でXF100-400mmで試した時も問題なかったので、 この辺はレンズによる(おそらくはズームによるピント移動の程度とAF速度あたりとの兼ね合い)ようです。
まあXF16-80mmは仮にも純正レンズなのでそこは頑張ってほしかった気もしますが。

でもEOS 90DだとOVFの時はもちろんのことライブビューでもぱっと見ではばっちり追従してるんですよねぇ。 これはキヤノンをさすがというべきか。

X-H2 + XF16-80mmF4 R OIS WR (1/400 F5.6 ISO125)
X-H2 + XF16-80mmF4 R OIS WR (52mm 1/15 F4 ISO2500)

とは言え、(90Dもそうだけど)夜間にAF-Cがこのくらい使い物になるだけでおじさんは感動してしまう。
(ここまで来るとAFより撮影者の流し撮りの下手さが問題)

あとはミラーレスならではというか、 バッテリーの持ちはカタログスペック通りで一眼レフに比べるとよくないですね。
最初予備のバッテリーを1つ別に買いましたが、 ちょっと不安を覚えたのでさらに1つ買い足しました。

そしてX-H2本体の話とは別にもう一つ。
今回Xマウント機を初めて買うにあたって、さすがにレンズをいきなりまるっと揃えるわけにもいかないので、 合わせて買ってみたのがFringer EF-FX Pro ⅢというEFマウント-Xマウントの電子マウントアダプター。

ぱっと使った限りだとこれが思った以上にちゃんと使えます。
収差補正は当然効かないようですし、 前述のAF-C中のズーミングについては純正以上に顕著になる印象があり (ピント外した後に再合焦しない場合がある等)、 流石に純正のようには使えない部分はあるものの(ただこれもレンズによって程度は変わる可能性はありますが)、 逆にいえばそれ以外は細かいこと言わなきゃ結構普通に使えてしまうという印象。

X-H2 + Fringer EF-FX Pro Ⅲ + SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary (1/1000 F5.6 ISO3200)
X-H2 + Fringer EF-FX Pro Ⅲ + SIGMA 100-400mmF5-6.3 DG DN OS Contemporary (172mm 1/1000 F5.6 ISO3200)

X-H2 + Fringer EF-FX Pro Ⅲ + SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS Contemporary (1/125 F6.3 ISO125)
X-H2 + Fringer EF-FX Pro Ⅲ + SIGMA 100-400mmF5-6.3 DG DN OS Contemporary (400mm 1/125 F6.3 ISO125)

レンズの手ぶれ補正も使える(その場合ボディー側の手ぶれ補正は自動的にOFFになるとマニュアルには書いてあった)

ただ標準ズームの次に使用頻度の高い望遠ズームはAF-Cが重要になってくるのでやっぱりXF100-400mmが必要か、 そこはEOS 90Dに任せたままにするか悩ましい所。将来的にはRFマウント機も欲しいですしね。

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